売却の一体験談

不動産の売り買い、特に中古住宅の売却に一度だけですが関わったことがあります。
今から5年ほど前のことで、バブル崩壊の後遺症が残り、価値がかなり下落していた頃の出来事です。
物件は、無人になった実家でした。
築年数はその当時で38年くらいを経ていたと思います。
都心にでるのに、1時間はかからないという物件で、駅までも徒歩十分くらいでした。
築年数は経ていましたが、注文住宅で、素人目にも分かるいい建材を使っていたせいか、先の阪神淡路大震災の被害も、壁の一か所に小さな亀裂が入っている程度の物件です。
さて、これを処分することになり、その頃は現役を退いていた私は、家の片付けや、仲介業者屋探しに、現地の不動産屋を、我ながらよく歩いたものだと思いますが、両手の指にあまるほど探し、実際に査定を出してもらいました。
そうすると、査定金額はかなりの幅、絶対値は記しませんが、数百万円の差がでました。
殆どの業者は更地にする費用を考えると、この程度だという説明です。
要は、更地にして新たな物件を建てるなり、売りに出すと言うことですね。
そうした中で、地元ではないのですが、全国にチェーン店を持つ不動産業者の現地事務所の方から条件のいい話がきました。
建物の造りはしっかりしているので、内装だけ変えて住みたいという、現役のキャリアウーマンの方が欲しいと言ってこられたのです。
現在のマンション住まいでは、庭がないし、ペット等を飼えないというのがその理由。
そこから後は、比較的話が迅速に進み、景気が悪かった折ですから、まあ、一応納得の金額で処分できたことなど思い出します。
この経験から得た教訓。
決して焦らず、じっくり待つ。
納得のいく条件での取引をするといったことなどでしょうか。
いわゆる「果報は寝て待て」の諺通りでした。